恋のマジカルレンジャーフォース
Fate/stay night 共通ルート2日目
交差点には、朝方見かけた一軒家がある。
Fate/stay night 共通ルート2日目
人気はなく、玄関には立ち入り禁止の札がかけられているだけだった。
……たった一日で、家は廃墟のように閑散としていた。
押し入り強盗によって殺された両親と姉。
一人残された子供にはこの先どんな生活が待っているのか。
「――――」
無力さに唇を噛んだ。
この日の昼食シーンでも「殺人事件という情報から情景をありありと描けすぎてしまう士郎の在りようが、少し危うく見える」というようなことを書きましたが、ここもその延長。士郎の特性が「共感能力がない(『一般に』いう『心がない』)」とは逆に向かっているということは、こうして出だしから丁寧に描かれています。
さて、家につくと待っているのは藤ねえだけ、桜は用事で早めに帰っていた、というのがこの日の夕食。
「……あのね。そこに自分ん家で食べる、という選択肢はないのかアンタは」
Fate/stay night 共通ルート2日目
「だから、ここがわたしのうちだよ?」
こういう藤ねえが如何に士郎を支えてきたか、という所は、Fateをプレイして時間が経てば経つほどじわじわと染みてきます。
この後は士郎と藤ねえがポスターちゃんばらでじゃれて、この日は了となります。ところで、当該ポスターの謳い文句がこの節の(わりとトンチキな)タイトルの由来です。
『恋のラブリーレンジャーランド。
Fate/stay night 共通ルート2日目
いいから来てくれ自衛会』
かなりどうでもいい豆知識としては、このポスター、PC版では自衛隊の勧誘ポスターでした。移植にあたって微妙な配慮があったらしく、青年団へのお誘いに変更になった次第。
後のランサー襲来で大活躍の後に殉職なさるポスターですが、「初回特典版豪華鉄板仕様」(個人的には簀子状に鉄板が仕込んであるのを想像してました)というオモシロ設定はufoさんのアニメUBWではそっとスルーされていました。シリアス展開的にスルーしたい気持ちはとても分かる。